覚悟の話
December.14.2010
知り合いに子供が生まれた。
しかし、生まれつき右腕の肘から先が無く、左手の指がすべて半分ほどの長さしかなかったという。
しばらくは、気持ちの整理がつかず誰にも連絡出来なかったんだと。
待望の子供が生まれて、それを誰にも報告できないなんて辛いよな。
俺も子供が生まれるとき、この子に障害があったらどうしようか?とか気にはしたけど、具体的には考えてなかったな。
妊娠して、しばらくすると「羊水検査」を受けますか?という話が来た。
この「羊水検査」っつーのは、母親の子宮内の羊水をとって染色異常がないか調べるんだけど、俺が思ったのは「異常があったらどうすんの?」だった。
この羊水検査の信用度は99%と高いらしい。
16週目から18週目ぐらいに検査して、結果が出るのに2~3週間。
異常があったらどうすんの?
この出生前検査っていうのは、あくまでも出産後の治療をスムーズに移行するために行うらしい。
つまりは「産む」が前提。
ただ、当然、中絶するという選択もあると思う。
18週で検査を受けて、結果が出るのが21週。
21週目ぐらいまでが中絶のリミットだとすると、何かを決断するにはあまりにも時間が無さすぎる。
結局、俺は、自分ではこの結果を受け止められないだろうと判断して、羊水検査をしなかった。
異常があったとして。
21週目で分かって。
出産の39週目までどういう気持ちでいればいいんだろうか。
難しいな。
難しい。
ただ、悲しいと感じるのは違うのかな。
僕の知り合いは、悩んだ末に仕事を辞めて、カナダに移住するんだと。
カナダのバンクーバーっつーのは、福祉の街として知られていて、障害者に優しい街なんだとか。
俺にはこの家族に「頑張ってください」としか言いようがない。
たくさん笑って欲しい。
笑ってるってことは幸せだってことだと思うんだよな。
他人がどう思おうが、余計なお世話だ!
幸あれ!