もしドラ番外編
December.17.2010
もし放送作家がドラッカーのマネジメントを読んだら
~クソ田クソ男 編~
クソ田クソ男は、放送作家である。
情報番組をやっているクソ男は、会議で『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』が売れていることを知った。
「220万部も売れているなら読んでみよう・・・」
そんな軽い気持ちで読みだした。
しかし、内容はとても面白くいくつもの感銘を受けた。
すぐにこの女子マネージャー同様、自らの仕事でも実践しようと思った。
ちょうどその頃、クソ男は、新番組の作家として声をかけられた。
ここでクソ男は、一つの宣言をする。
「この番組を大ヒットさせ、視聴率30パーセントを取る」
「取りたい!」・・・ではなく「取る!」である。
まず最初にクソ男がしたこと。
それは、「もしドラ」の中に書かれているドラッカーの「マネジメント」に書かれていること(すでに受け売りの受け売り)の1つ
「真のマーケティングは顧客からスタートする」
という一節である。
もしドラの中では、女子マネージャー みなみは、部員たちの本音を引き出すため
「お見舞い面談作戦」を行い、一人一人から、今何を考えているのか?を聞いている。
クソ男は、プロデューサー、デレクター、作家、タレントが一体何を考えているのか?
を把握するために、一人一人と会うことにした。
まず、作家に「話がしたいのでどこか時間がほしい」とお願いすると「ちょっと調整する・・・」と言われたっきり数日が過ぎた。
もう一度電話をしてお願いした。
「今会議中だから、メールする」と言われた。
しかし、何日たってもメールがこなかった。
今度は
「ちょっと別件で話があるんですけど」と、まるで新番組とか特番の相談があるかのようにメールした。
すぐに返事が来た。
会議室を取り、作家が指定した朝10時に待っていた。
しかし、10時になっても11時になってもやってこない。
11時を過ぎた頃「ごめん、前の会議が押してて」というメールが来た。
朝10時より前に、一体どんな会議があるというのか?
そんな疑問を押し殺しつつ、待っていると
やってきたのは12時を過ぎた頃だった。
「で、話って何?」というので、
「今、何を考えているのか?どんな番組を作りたいのか?を聞きたいのだ」と伝えると
「そんなことより、あの話知ってる?」と
▼大御所芸人がまたスタッフにキレたらしい・・・という話
▼あの女優はレズらしい・・・という話
▼あの俳優がヤクザの誕生パーティーに出席していたらしい・・・という話
をまくしたてるようにしていき、
12時15分になった時点で「ごめん、ケツあるから」とそそくさと帰って行ってしまった。
続いてデレクターを呼び出した。
しかしデレクターは「オフラインが終わらない」と来てくれなかった。
出演するタレントに会いに行った。
しかし会えなかった。
マネージャーから「急に会いに来られても困る」と言われた。
プロデューサーに会った。
「君、苦情来てるよ」と言われた。
面倒くさいヤツと思われた。
クビになった。
終わり。